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たかがハリス止めなれど [製品開発]

するするタケちゃんという糸通しがあります。武田栄さんが考案者です。元々の開発担当者は私ではなかったのですが、マイナーチェンジを図って発売することになり、それを機に自分が担当をしました。

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するするタケちゃんは細かなマイナーチャンジが図られており、自分が担当した最新版(紺色のパッケージ)で3代目になります。

武田栄さんがこの製品を提案してきた時、本当にこれを製品化するの?!と思いました。だってハリス止めにゴム紐を付けただけじゃないか。見るからにチープな雰囲気。果たして売れるんかいなコレ。

しかしその後、爆風の冬の夜の鹿島で痛感することになる。フロロ2lbをガイドに通すことがこんなにも難儀だったなんて。もちろん明るい時間帯だったら何の問題もないし、無風だったら楽に通せたと思う。でもこの時ばかりはそうではなかった。「アレさえあれば・・・」心からそう思った。

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そしてするするタケちゃんは人気商品となった。一度使ったらこの便利さは他では代用できない。自分はバスタックルにもするするタケちゃんを使っています。近年はマイクロガイドが多くなったので、これが実に重宝する。4mm径のガイドまでならSサイズで通せます。老眼の人でも楽々ですよ。

で、この製品の担当になった時、マイナーチェンジの開発自体はチョロいだろうと思いました。だってハリス止めとゴム紐をくっ付けただけですから。でも実際には想像以上に時間が掛かった。武田さんと自分はとにかく良いハリス止めを模索しました。ちなみにゴム紐に関してもするするタケちゃん専用の特注品を使っています。

その過程で驚いたのは、ハリス止めと言ってもその出来具合がピンキリなんだということでした。自分は昔、ヘラや小物釣りなどもやっていたことがありましたが、その時にはハリス留めなんてどれも大して変わらないと思っていました。ですが、するするタケちゃんに適したハリス止めを模索していって10社近いの製品を試しましたが、武田さんと私が納得できるものはたった1つしかなかった。

そもそもハリス止めというのは1本のワイヤを曲げて作られています。だからどこかに切れ目がある。そこの切れ目はどの位置にあるのか。そしてその切れ目はどう処理されている?

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例えばこのハリス止めは切れ目が先端にあります。溶接処理がされているものがほとんどですが、溶接が甘いものは太いラインを挟み込んだ際に溶接が剥離する。まぁ元々ハリス止めというのは細いハリス用ですから、本来の用途であればこれでも別に問題はありません。でも糸通し用となると話が違ってきます。

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このハリス止めは切れ目がクビレ部分にあります。溶接はされていません。赤いスレッドで止められています。使用上の問題はないと思いますが、外見的には厳しいですね。切れ目の部分を溶接できませんか?と聞いてみましたがさすがに小さすぎるものなので出来ませんとの事でした。

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そしてこのハリス止め。クビレ部分に切れ目があるのですがそれが全くわからないくらいに丁寧な溶接がされている。こんな小さな接続金具にこれだけ丁寧な処理がなされているものはこれしかなかった。ちなみにNTスイベルというブランドのハリス止めです。新しいするするタケちゃんにはこのハリス止めを採用しています。

たかがハリス止め、されどハリス止め、です。

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