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下から見上げた際に透けるチャート [スミスルアー]

ルアーの新色を作る。これには2通りの流れがあります。メーカーの社内的な理由で、新色を加えようというのが1つ。そしてもう1つは、テスターさんから新色の要望が上がってきた場合。

前者は新色を加えるということが決まったのち、ではどんな色にしようか?と検討に掛かることになります。担当者が決める時もあれば、テスターさんに意見を求める場合もあります。後者は、最初から具体的な提示がなされることがほとんどです。

ルアーの開発者としてどちらがやりやすいかと言われれば、前者です。意外にも、最初から具体的な提示のある後者の方がやりにくい。特に提案者の人が、その提案内容に絶対的な自信を持っているほどやりにくい。ちょっとした色合いの差にもこだわりがあり、妥協が出来ないことも多いからです。そして何より、売れそうにない(苦笑)時もある。

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9月に発売予定の、ハルカ125の新色「JNクリアーチャート」。これは徳島県在住のスミステスター、長井淳さんの要望で生まれた色です。

このカラーは当初からターゲットがしっかりと定められていました。河川域に遡上したシーバス。そしてそのシーバスを灯り(常夜灯)周辺で狙う際に、これに敵うカラーはないのだとか。そしてそのキーとしては「下から見上げた際に透けるチャート」であるとのことでした。一般的にミノーのベリー部分はパールホワイトやオレンジ、シルバーなどを吹くものですが、そうしてしまうと駄目なのだそうです。ちなみに、サイドの反射要素はさほど重視しないでいいとの事。

とりあえず長井さんの要望をまとめ、カラーサンプル1号を工場に製作してもらいました。背中をクリアーチャート。サイドとベリーは何も塗らずわずかにラメを散りばめただけ。どうです?

「要素は合ってる。けど、売れそうにないね・・・」
はい、自分もそう思ってました。
(ちなみにそのサンプルは大型魚に持っていかれてしまったそう。本当は工場に返却しなければいけないブツだったのですけど)

「釣れる」と「売れる」は違う。自分はいつもその狭間で悩んでいます。今回のルアーはシーバス用。ではソルトルアーではどんなカラーが売れるのかというと「ホログラムの箔転写」であるか「イワシ柄」であることです。ただ、それだけでゲームが成立するかというと決してそんなことはない。長井さんの言うような「透ける」色も時には必要。

しかし長井さんの求める「下から見上げた際に透けるチャート」を実現させる際、ボディー全体にホログラムの箔転写は出来ない。ああでもない、こうでもない、と意見交換した末、箔の部分転写を用いることにしました。写真ではわかりづらいですが箔転写はベリー部分には掛かっていません。あくまでベリー部分はクリアー。下から見上げた際に透けるチャートという条件は満たしているけれど・・・どうです?

サンプルを長井さんに送り、確認してもらうとOKが出ました。ホッ。

パッと見はどうしてもサイドのホログラム箔の部分転写に目が行くと思います。背中のチャートリュースからしてアピール系のカラーと感じてしまう人もいるかもしれない。けれどもこのカラーのキーは「下から見上げた際に透けるチャート」であることです。箔の部分転写は正直、アクセント程度のものだと思ってもらって構いません。

四国の河川で要望されたカラーですが、もちろん都市型河川でも有効との事です。該当するシチュエーションで釣りをされる方には是非お試しいただきたいニューカラーです。

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