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驚くべきこと? [放射能汚染]

今頃になって珍しく、魚類の放射能汚染に関するニュースが出ていました。その見出しは「セシウム値が急激に上昇? 東京湾のコイも福島原発沖のヒラメ以上に汚染されていた!」というもの。

内水面の放射能汚染はセシウムが流出しづらいために海以上に長引いている。だから赤城大沼などのワカサギ釣りの禁漁が長期に渡ったのだし、中禅寺湖のマスだって依然として持ち帰りが禁止されている。反面、海はセシウムが希釈されるので現在はその検出値も下がっている。そんなこと、自分にしてみれば当たり前なんですけど・・・。

記事においては、新中川で採捕された体長70cmのコイを測定してみたところ、50bq/kgのセシウムが検出されたとのこと。それって驚くべきこと?葛飾地区も放射線量は高かったのだからそれくらいは普通に出てもちっともおかしくない。そもそも70cmのコイって、2011年以前から生きていた可能性があります。手賀沼のコイなんて、昨年の6月には120bq/kgも検出されている。ちなみに霞ヶ浦のアメリカナマズは昨年12月の検査において平均しておおよそ50bq/kg前後のセシウムが検出されています。

今でも淡水魚はそれくらい検出される。それが普通。まぁ、本来あってはならないことではあるのですが。

記事ではこの他に、銚子・九十九里沖で今年の1/12に採捕されたスズキのセシウム検出値が69bq/kgを検出したことを受け「この年末年始にセシウム値が急上昇」と記しています。

確かに記事以外の検体を見てみても、昨年の12/20には58bq/kg、12/1には利根川下流域で43bq/kgの検出値が出ています。10月にも数個体、40bq/kg超のスズキがいた。これらのスズキが河川域で汚染されたという可能性ももちろんあるのですが、昨年の4/27に福島県平藤間沖で採捕されたスズキでは87bq/kgという高い数値が出たように、福島海域では今でも高い数値の出る個体がいる。こうした個体が南下してきた可能性も捨て切れない。

ただ、記事の見出しにあるような、ここにきて検出値が上昇しているということではありません。確かに69bq/kgというのは少し突出している気もしますが、銚子~茨城のスズキには時折高い数値を検出する個体が出ます。平成27年の2月にも40bq/kg台のスズキが何匹か出ています。だから今に始まったことではないのです。

こんなことは原発事故以来、魚類の汚染をずっと注視してきた人間にしてみればごく当たり前のことなので、どうしてこれを今になって記事にしているのかな?と不思議に思いました。

「さらに取材班は、東京湾内と東京湾に流れる河川の合計24地点で放射能汚染を調査。その結果、なんと1000Bq/kgを越えるスポットが2地点もあったのだ!」
え~と、別に驚かないです。手賀沼に流入する大津川なんて昨年8月の調査でも2260bq/kg出てますし、印旛新川の八千代橋付近だって2470bq/kg出ています。

でもこの記事、別に何かの悪意があって書かれたものではないと思います。記者さん含め、一般読者もそうだと思うのですが、一般世間の多くの人はもう原発事故から5年以上も経っているのだから魚も土壌もセシウムなんて消えて無くなっているように誤解している人が多いのでしょう。そもそもニュースにもなっていませんから。

それがたまたま編集の人が検査してみたら・・・これは!となったのではないかな。

でも、編集者の方がいちいち調べなくたって、水産物は水産庁が、土壌は環境省がそれぞれ定期的にモニタリング調査を行い、結果も公表しています。

まぁ、たまにはこのような記事が世に出るのもいいかもしれません。依然としてセシウムは消えていない。魚も土壌も汚染されている。それが現実なのだけれど、多くの人はそれをすっかり忘れてしまっているから。

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